高速バスで行く、大阪の旅 ~第一章~
一人旅、深夜発の高速バスに乗り仙台へ向かう。
大阪へは2週間程度の滞在予定だったが、結局3か月もいた。
広島から大阪へ着いてすぐ、まずは寝床探しを始めた。
高速バスターミナルがある梅田で、とりあえずいい感じの漫画喫茶を見つけることができた。
2週間ぐらい大阪の旅を満喫して、高速バスで仙台へ向かおう。
大阪で最初にやったこと、それはたこ焼きを食べることだった。
ベタではあるが、大阪といえばたこ焼きか阪神タイガースのイメージが強かった。
でも甲子園は大阪ではなく、兵庫にあるんだって発見をこの年になってからするとは思わなかった。
とりあえず、大阪ではたこ焼きの食べ歩きをすると決めている。
まずはたこ焼き屋を探しにいこう。
高速バスターミナルのある梅田から、なんとなくたこ焼き屋が多そうな難波へ向かう。
僕は、インターネットをあまり使わない派なのでネットに頼らず店を探す。
ちなみにだが、高速バスの予約だけは間違いなく、ネットからする。
基本的には予約せず突撃で行っても乗れることが多いが、たまに乗れないときがある。
そうなると住所のない僕にとっては野宿もしくは満喫で1泊することになり
結果、もったいない時間を過ごすことになる。
なので高速バスだけは必ずネットで予約することに決めている。
話しがそれてしまったが、梅田から徒歩で難波へ向かい到着した。
難波は、落ち着いた梅田とは少し違う雰囲気で、活気がある感じだ。
賑やかなところが好きな僕は一瞬にして、難波の虜になった。
色々な店があるので1件づつ立ち寄ってみたいところだが、まずは目標をクリアしてからだ。
フラフラ歩いていると探すまでもなく、早速たこ焼き屋を見つけることができた。
「よし、とりあえずここで食べよう」
店の前に行くと、店員さんがすかさず
「兄ちゃん!まいど!たこ焼き食べてってー!!」と声をかけてきた。
メニューを見ていた僕はふと店員さんの方に顔を向けた。
「!?うっ!!」
体に電気が走るとはこのことか。
一瞬にして頭が真っ白になった。
まるで天使のような、芸能人でいうと剛力彩芽のような、かわいい女性がそこに立っていた。
ほんの少しの間記憶が飛んでいたような気がする。
「兄ちゃん!兄ちゃん!どないしたん??大丈夫??」
続く。